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[[研究テーマとその考え方]]

*2008(平成20)年度総会での趣旨説明文 [#i0a81026]

2009(平成21)年度 情報部会研究テーマ(案)~
   学びを拓く情報教育とは~
  (情報科が育む能力と態度)~


高等学校の教育課程に情報科が誕生して21年度には、7年目を迎えようとしています。
その誕生以前から情報教育に携わってきた人も数多くいらっしゃるので、情報科教育と
しての年数だけでは計ることができないほどの実践が積み上げられ、多くの成果を生み 
出してきたものと思います。そうした中で、既存の教科とは異なる可能性と情報科という
教科の手応えを感じてきたのではないでしょうか。

まず、情報科と既存教科との違いは、教科の特性もありますが、様々な教育手段の中に 
情報技術を積極的に取り入れているところにあります。
新たな技術を取り入れることでこれまでの授業を革新していくことは、情報科にとっては
とても興味深いことではありますが、既存教科にとっては思いの外、負担が大きいのだと
思います。
こうした違いから生まれる問題に対しては、適切に対処する必要もありますが、社会が 
情報化されていく時間の流れの中で、現実的には自ずと解消していくでしょう。
そして、私たちが感じる可能性というのは、こうした違いが解消され、さまざまな学習 
活動の中に情報技術が自然に溶け込んだ状況の中にあります。
情報技術が、私たちが持っていた固定観念的な授業の仕方や学習のあり方を変え、これま
での学習活動を改善しつつ、変化し続ける社会構造や価値観に対応することができるよう
な子どもたちを育むために、大きな役割を果たすのではないだろうかという期待感。

一方で、こうした教育の場での期待感と、現実の社会が求めるものとが乖離してしまっ 
ていてはいけません。
おとなとして子どもたちにまずなさなければならないことは、これからの世の中を個性
的に、そして主体的に生きていくことができる力を身につけさせることです。
そして、そのような能力が具体的にどのようなものであり、どのような態度の中に育む 
ことができるのかは、社会的にもまだまだ未知数であるといっても過言ではありません。 
私たちは社会に目を見開き、社会から求められているものをきちんと引き受けた上で、 
もっと社会にも語りかけ説明していく責任があることを自覚するべきです。

さてこのように、教科としてまだまだ足場を固めるべきであるという自覚のもとに、前 
年度は「今、求められている学力とは」とテーマを設定して考えて来ましたが、近々 
改訂される学習指導要領では、これまでの3科目が2科目に凝縮され、教科としての目標が、より焦点 
の定まったものになります。
この機会を生かし、改訂学習指導要領の内容を吟味しながら、情報科として目指す教育 
の内容を、子どもたちが身につけるべき能力や態度という観点から模索していきたいと考
えます。

以上から、平成21年度の情報部会の研究テーマを標記のように提案します。

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