<第1章>で述べたように、新学習指導要領では情報教育に関わって記載されている部分が飛躍的に増大している。生徒に確かな学力を付けさせるためには、これらを先ず我々が整理・理解する必要がある。そこで、新学習指導要領において、「児童・生徒にどの段階でどのような事柄について学ばせるのか。」「高等学校修了までにどのような学力を身に付けさせるのか。」を、<第2章>の調査結果を基に、評価の4観点により整理して(表*−*−*)にまとめた。 さて、この表から小学校、中学校、高等学校、各々を単独でまとめたものだけからは見えなかった事柄が浮かび上がって来る。 4観点毎に、縦に眺めると。 評価の4観点の「****」に分類される項目は学年が上がるにつれて少なくなる。 評価の4観点の「****」に分類される項目は学年が上がるにつれて多くなる。 評価の4観点の「****」に分類される項目は全学年通して少ない 評価の4観点の「****」に分類される項目は**学校において多く含まれ、他には少ない。 評価の4観点の「****」に分類される項目は**学校において少ない。 評価の4観点の「****」に分類される項目は全学校種を通してほぼ一様である。 これにより、小学校、中学校、高等学校、各学校での役割が一層明確になった。 すなわち、*******ということである。 これは、小学校、中学校、高等学校、各々の学校において「児童・生徒にいまの段階でどのような事柄について身に付けさせなければならないのか」を学習させる側がしっかりと理解していなければ、小学校、中学校、高等学校にわたる情報教育に大きな欠損を生む可能性があることを示している。 なかでも評価の4観点「****」に分類される項目はどの学年、学校種にも一様に含まれており、これは発達段階に合わせてその内容を繰り返し学習していく「スパイラル」構造を持ったものが多く、より一層の注意と配慮が必要と言える。 ところで、今回の(表*−*−*)から興味深い事実が読み取れる。それは、4観点の「技能」についてであるが、具体的な学習項目から眺めるとその全ては「表現」に包括されるということである。 ところで、モラルについて今回は対象に加えなかったが、モラルについての記載は全ての学校種についてかなり細かく、それがスパイラル構造になっていることは言うまでもない。 4観点そのものを眺めると。 評価の4観点そのものでは「****」に分類される項目が最も多い。 評価の4観点そのものでは「****」に分類される項目が最も少ない。 評価の4観点そのものでは全ての観点に項目数の差は見られない。 これは、「****」について*****と考えられる。 学習項目では、「*****」が、全ての学年・学校種に含まれており、児童生徒の発達段階に応じた学習項目が設定されている。いわゆるスパイラル構造を有したものであり、新学習指導要領において重視されている項目であることがうかがえる。